Sunday 27 August 2017

Care Killed the Cat

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ストレスで胃腸の病気や突然死を招くメカニズムが北海道大学の村上正晃教授(免疫学)のチームによって世界で初めて解明されたとの事で、先日このニュースを大変興味深く読みました。ざっくり搔い摘むとこのメカニズムにはストレスで起こる脳内の炎症と睡眠不足が関わっていたようで『病は気から』の仕組みが裏づけられたとの事でした。脳科学など科学や医学の進歩も目を見張るものですが『病は気から』という昔から広く認識されてきた考え方も、科学的な証明には科学者たちの研究と科学の進歩を要する事に対して再認識してこれについても驚いたものです。

服がそれを日常的に身につける人間の『心や身体』にどのような影響をもたらしてくれるのか、この証明もいつか科学の進歩に伴って数十年後や百年後に誰かによって解明されるのでしょうか。目に見えないものが解明されていく事に抵抗感を抱く方もいるかもしれませんが、服の力が解明されていく時代や社会の傾向を私は早く見たいものです。一見着易いものが実は身体に悪影響を与えている例を上げると、アクリルフリースやポリエステルの衣服を重ね着する事で静電気が発生し易くなり、また身体にたまってしまった電気が逃げない事で身体の中の電気のバランスが崩れてしまう事。服の研究者ではありませんが、医学・歯学・薬学の三分野の博士号をもつ堀泰典氏の著書によるとこのアンバランスによってカルシウムやビタミンの減少、免疫力低下、血糖値の上昇、血液のドロドロ化、脳内神経細胞の破壊など体内では様々な事が引き起こされているのだそうです。

素材の組み合わせにもよりますが、電気を通し易く静電気が起きにくい天然繊維の服が身体に良いとされているのはこの為です。医学博士のJospeh Mercola氏の研究から体内の電気バランスの正常化によってストレスホルモンであるコルチゾールの日内リズムが正常化し始めることも分かっています。コルチゾールは私たちの身体のストレス反応と関連していて血糖値をコントロールし、代謝を調節し、炎症を軽減し、記憶を助けるとの事です。クオリティが追求された天然素材が採用された服は着用時に肌触りの良さを生んでくれますが、それ以外にも目に見えないレベルで人間の身体や心に対して生まれているものがきっとたくさんあるという事です。私はスポーツメーカーのハイテク素材やミリタリーのゴアテックス素材なども好きですし、人間の開発力に対する尊敬もあります。その上で天然素材、引いては植物が人間に与えているものってすげぇ!!と思うのです。

人間が毎日1日中身につけているにも関わらず現代ではまだまだ盲点となっている『服の力』について今の私は美しい服たちを選びながら自分の主観と直感を頼りに考えていきますが、同時にそれを補完する科学的根拠や関連情報を集めています。ご興味のある皆様からの情報やご意見も御待ちしておりますので、是非気軽に以下まで御寄せ下さい。

>>> naokazu.shima@gmail.com





Photograph : Hiroyuki Nakanishi >>> http://nakanishihiroyuki.com