Thursday 31 August 2017

Idealist

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企業や株主や一握りの経営者の利益至上主義の為に一過性の流行が演出され、世界中で大量の服が大変な速度で生まれています。また同時に大量の服が廃棄されている現状に加担する私たちが事物に対して真に感謝をする事はなかなかできないのではないでしょうか。素晴らしい熱量で服作りに取り組まれている方や企業やブランドに出会うと私は癒されてしまいます。対象を認識していく作業には途方も無い時間を要しますが、対象に対する認識の度合いと対象に対する感謝の度合いは比例していくのではないかという仮定の元、私は服へのいくつかの認識の提示を試みたいと考えます。そのために一着ずつ美しい服を選び、過去の服の作り手の哲学や彼等の力強い美意識を紐解きながら現代人の審美眼を考えていきたいと思います。

服への認識の変化こそが、私たちが自分がどのような服を心から求めているかという自覚的な意識を生み、服の価値や服の作り手の価値に対する自分自身の判断能力を磨いていく事に繋がると信じています。どんな服を着るか、それだけではなく、服の力をどのように捉えていくのか。私は服の作り手ではありませんし、芸術を有み出す能力も持ちあわせていないため、服を芸術にしていく事はできません。しかし服を精神的なものにしていきたいと強く願っています。





1980's British Royal Air Force Aircrew Blouson : LILY1ST VINTAGE
Stockist : orlo >>> http://orlo-tokyo.com 9/2(Sat)〜
Photograph : Hiroyuki Nakanishi >>> http://nakanishihiroyuki.com